原材料やエネルギー費などが価格高騰し、深刻化する人手不足対策としての労務費も上昇する今日に
おいて、中小企業等が持続的成長を実現するためには、上昇するコストの適切な価格転嫁が喫緊の課題となっています。
今年度、近畿経済産業局では、中小企業をはじめとするすべての事業者向けに、価格転嫁の機運醸成及び適正な価格転嫁の円滑化をめざすことを目的とする価格転嫁サポートセミナーを開催いたします。
本セミナーでは、価格交渉・価格転嫁に関する国や県の施策説明や地域機関の取組、企業への価格交渉に関する支援を数多く経験した有識者による実践方法のわかりやすい解説に加え、価格交渉・価格転嫁における実践企業の取組事例を通じて、価格転嫁の機運醸成を推進していきます。ご関心のある方はぜひご参加ください。
慶応義塾大学経済学部卒業後、三井銀行(現・三井住友銀行)に入行。在職中は、主に融資業務、審査業務に従事し、中小企業支援に携わった。融資支援に関わった企業は10,000社以上。2店舗で支店長を歴任、その間2度の業績優秀表彰を受賞。2019年退職、2020年に経営コンサルタントとして「経営デザインコンサルティングオフィス」を開業。
中小企業診断士、1級ファイナンシャルプランナー、1級販売士、CTP認定事業再生士、事業承継士など多数の資格を有し、事業計画や経営改善計画書作成、融資・補助金による資金繰り対策など幅広いテーマで、小売業・製造業・飲食業・旅館業をはじめ、あらゆる業種の中小企業を支援。価格転嫁や価格交渉に関するセミナー講師を多数務めている。
大正10年に永平寺町松岡地区で織物繊維業として創業。創業104年を迎える現在、ベルトコンベヤに使用するローラ及びプーリーの設計・製造を展開。ベルトコンベア部品のキャリヤローラでは国内シェアトップクラスを誇り、樹脂製ローラの開発やIoTやAIの導入にも着手。競合他社との差別化を図っている。河合昭宏氏は、同社の4代目として2016年に代表取締役に就任。
原材料費の高騰が顕著になった2020年から、複数回にわたって価格の値上げを実施。原材料費やエネルギー費の顕著な価格高騰がみられる都度、原材料費や人件費、電力料金などの経費を基に算出した原価表や、分単位で算出した各工程の作業時間等の詳細データを顧客へタイムリーに示し、客観的に値上げの理由を説明することで、価格転嫁を実現させて利益率向上につなげている。